正しいということ

地獄への道は善意で舗装されている

地獄への道は善意で舗装されている

これはヨーロッパのことわざである。

十字軍を推進したベルナルドゥスの言葉に由来するという説もあるがよくわからない。

「悪事または悪意は、善意によって隠されているものだ」という意味である。

共産主義者は、平等という夢を語り、人々の支持を集めて共産主義国家を樹立したが、その夢を実現した国はない。

ソ連も、中国も、カンボジアも独裁国家が誕生した結果、そこに実現したのはとんでもない格差と粛清である。

まさに「善意」に導かれて「地獄」が誕生した。

共産主義は破綻したはずなのに

ソ連の共産主義は破綻した。

それに続いて各国の共産主義も破綻していった。

中国の共産主義は国家独占資本主義となり、もはや共産主義とはいえない。共産党による単なる独裁国家に過ぎない。

中国は経済力の発展を背景として軍事力を拡大し、世界の覇権を狙っている。

共産主義はなぜ独裁国家になったのか

共産主義はなぜ独裁国家になったのだろうか。

人々が本当は「平等」を望んでいなかったからである。

人々は「豊かになりたい」と願っている。「こうすればより豊かになれる」というアイデアも持っている。

しかし、共産党政府はそれを認めるわけにはいかない。認めると平等が崩れてしまうからである。

共産党政府が決めた計画経済を国民に下ろす。逆らう者にもそれに従わせる強制力が必要だ。

批判を認めると統制が取れなくなるので、批判も認めない。勢い独裁国家へと突き進んでいく。

リベラルという妖怪

世界の知識人・文化人・マスコミの多くは共産主義の夢を語っていた。

ソ連が崩壊すると、共産主義の夢物語が絵空事に過ぎないことが明らかになった。

世界の知識人・マスコミはさすがに共産主義の夢物語を語り続けることが無理となった。

代わりに編み出したのが「リベラル」という立ち位置である。

「自由」「平等」「環境」「人権」という耳障りのよい言葉を並べて人々を取り込もうとしている。

「共産主義」という妖怪に代わって、「リベラル」という妖怪が誕生した。

リベラルの「自由」は自分だけの自由で、「平等」は自分を除く平等

リベラルは「自由」特に「言論の自由」ということばが好きだ。言論の自由の名のもとに言いたい放題である。

しかし、他社からの批判を受け付けない。公開討論を挑まれても絶対に受けない。相手を「差別だ」とレッテル貼りをして、損害賠償請求をする。つまり、自分だけの自由を主張して他人の自由を認めない。

「平等」ということばも好きだが、大手メディアの年収は平均1000万円超という高給取りである。彼らは自分たちの高給取りという特権を手放す気もないまま、「平等」ということばを振りかざす。自分たち以外は「貧乏のままでいろ」ということでしかない。

「環境」も「人権」も彼らにとってのビジネスでしかない。

新聞は何千万部という紙の新聞を毎日刷り続けている。環境に良いはずもない。しかも、そのうちの約3割は誰もむ読む当てもなく印刷される押し紙だ。マスコミの現場は非正規職員だらけだ。目の前の差別を見ずして、何の「差別」を語ってるのだろうか。

リベラルは独裁権力という地獄へと誘う

リベラルの実態を見ていると、そこに透けてくるのは、「俺たちは正しい。俺たちは正義だ。俺たちに従え。」というものでしかない。

共産主義の独裁体質となんら変わるところはない。

リベラルも我々を地獄へと誘うことだろう。

-正しいということ

Copyright© 地獄への道は善意で舗装されている , 2024 All Rights Reserved.